brance beansー痛い過去と新しい今へー

主人公ノブちゃんが痛い過去と向き合い今を創造していく過程です。本当は面倒くさい人間なのを、隠すのではなくて公開して向き合っていこうという企画です。

幼稚園の先生にまつわる「怒る」思い出とピラフ大王

私が「幼稚園」という社会に満3歳の年少さんで入園したときから、社会との「擦り合せ」という名の戦いは始まりました。

 

幼稚園の先生が、どんなときに何をすれば怒るのかを把握できなかったので、怒られないようにするために、年少の私は当時やっていたテレビアニメ番組『ドラゴンボール』のピラフ大王を頭の中に召喚しました。

 

f:id:nobuco58:20160616082334j:plain

【ピラフ大王】(ウィキペディアより)

- 千葉繁

エイジ715生まれ、身長不明、体重32Kg[5]。趣味は世界征服、嫌いなものは計画をジャマするヤツ、得意技は天才的頭脳。

世界征服を企む大王。水色の肌をしており、身長が低い。ピッコロ大魔王編の時点で38歳。モンスター型地球人であり、ピラフの場合は特殊な能力を持たない見た目だけのタイプ。3人の中でも特に間抜けな性格で、シュウとマイを手足のように使い世界征服を企んではいるが、目的を達成した際に何をするかまでは考えていなかった。着ている服には「炒飯」の中国式簡体字の漢字(炒饭)が入っている。読みが「チャーハン」なのは鳥山明流のギャグ。帽子に入った星印は、ドラゴンボールを狙っているという意味合いがある。自称偉大な科学者で、ドラゴンボールの位置を特定不能にする特殊なケースや、合体機能を持つ乗り込み型の戦闘用ロボット・ピラフマシンなどを製作。戦闘力は一般人並みだが、科学力・資金力は、レッドリボン軍やブルマと互角に渡り合えるだけのものがあり、鳥山明は「ああ見えて頭がいい」と語っている。

人工衛星を使い、占いババの館での孫悟飯と悟空の対戦から、弱点が尻尾であることを見つけ出し、ピラフマシンで勝負を挑む。しかし悟空のが尻尾がちぎれてなくなっていたため、あっさり敗北。その後、ピッコロ大魔王を利用して世界を分けてもらおうとしたが、散々利用された挙句、追放される。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

なぜピラフ大王だったのかはわかりません。しかし、頭の中にあらわれたピラフ大王の命令(タイルの数を数えなさい、とか、息を3秒止めなさい、などという簡単なもの) 

 を聞くと、先生に怒られなくて済むのです。

 

とにかくみんなでお弁当のあと、お昼寝をしているときに、私はしっかりと寝ているのに、同じ班の馬鹿男子が牛乳のフタを弾きあって遊んでいたというだけで、連帯責任で私まで「家に返さない」と叱られるのだからやっていられません。私は抗議しました。「のぶこは、やってないよ!!」と。そんな私に先生は言いました。「同じ班の人が遊んでいたら、注意するのが『さくら1の組』の子でしょ?」と。なんで馬鹿の面倒みなきゃいけないんだよ!おまけにお昼寝の時間で、寝ろってお前いったじゃないか。寝てたら他人に注意なんてできっこないだろう。それが社会なのか。齢3歳で「この世界で生き抜くのは不可能だ」と感じました。

 

 

大人になってからわかったのですが、この幼稚園は園長先生がたいへん厳しく、若い先生たちはみんなピリピリして過ごしていたそうです。叔母が、他保育園の園長をしていたのですが、「はっきりいうと・・・近隣の中で紹介したくない幼稚園ナンバー2だよ」とのことでした。

 

大人がピリピリして怒っているのを、こどもたちは「自分が悪い」と思って過ごすわけですよね。私に関してはピラフ大王を召喚したり、生まれながらの自己肯定感の強さで「自分が悪い」とは思わずに「この世の中で生きて行くのは無理だ」と判断することが多かったので、「自分が悪い」などと肝の底から感じたことは少なかった気がしますが・・・。

 

大人になったいま、当時の先生たちの気持ちもわかるのです。忙しかったり、上司が面倒だったり、大人の事情というのは物凄い量存在する。

 

だからこそ、覚悟を決めて、ちゃんとやっていかないといけないわ、と考える朝です。


熊嶋学習館  ながお のぶこ