brance beansー痛い過去と新しい今へー

主人公ノブちゃんが痛い過去と向き合い今を創造していく過程です。本当は面倒くさい人間なのを、隠すのではなくて公開して向き合っていこうという企画です。

オタク

「のびぃ!幽白文庫版7巻の表紙が鴉だよ!!」と何年も会っていないのに当時わざわざ連絡をくれた、現存する唯一のオタク友達であるAちゃん。彼女と先日池袋でお茶をした。私が唯一鴉について全力で話せる友達であり、大学生のころに仲良くなった。

 「・・・で、鴉の一連の発言については、どう考えているの?」と、この2016年の今日に真剣に問いかけてくれるAちゃんを目の前に爆笑した。時空を超えて、当時のことも私のこともわかった上でこのように語りかけてくれる人は世界中で彼女以外ない。この質問は、蔵馬には元気でしあわせであってほしいという願い、愛が広がる世の中であってほしいという志を持つ私に対して、何故あの猟奇的なキャラクターを、それも小学校という若いときから好きなのかを問いかける。

 私はとにかく、性癖や精神の歪みは、先祖代々の業であったり生育歴によるものであったりするので鴉本人が悪いわけではないのだという意味のことを語ったのだが、語りながら結局はただ単にビジュアルが好みなことが大きいと気付いていた。玄武のような外観だったら、おそらく20年も愛したりはしない。

 

※玄武

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幽☆遊☆白書 霊界探偵・暗黒武術会編 - 【通販専門店 カードショップ アヴァロン】

 

 このように鴉が大本命な私なのだが、メインキャラ4人が並んでいたりする絵をみても、とても胸が痛く切なくなる。とても寂しくなる。当時急に連載が終わってしまったからだろうか?何か大きな忘れ物をしてきてしまったような、大切なものを置き去りにしたまま時間だけ過ぎてしまったような、そんな気持ちになる。

 幽遊白書は深い。

 

 ついでにAちゃんと盛り上がった話題として、インターネットが広がる以前のほんの数年間の同人誌通販や文通事情があった。「同人封筒NG」とか「ペーパー詰め込み大歓迎」とか「定額小為替は透けないように」というワードは、ほんの5年くらいの間の住人にしか通じないのではないだろうか。結局自分のどこにもやり場のない情熱だけが燃え盛り、苦しい話題ではある。

 

 ながお のぶこ